長嶋茂雄の遺産相続人は三奈?相続人4人と一茂の遺産放棄まで詳細まとめ

長嶋茂雄 中日新聞
長嶋茂雄 中日新聞

2025年6月3日、日本プロ野球界の永遠のスター、長嶋茂雄さんが89歳で逝去されました。国民的英雄として、その活躍は数々の伝説とともに語り継がれています。しかし、その逝去に伴い、長嶋さんが遺された莫大な財産の行方、そして複雑な様相を呈するとされる遺産相続について、多くの人々の関心が集まっています。特に、長男でありタレントとしても活躍する長嶋一茂さんの「遺産放棄」発言の真偽や、近年設立された「長嶋茂雄一般財団法人」の役割など、謎に包まれた部分も少なくありません。

この記事では、これらの疑問点を徹底的に調査し、現時点で明らかになっている情報を基に多角的に分析します。読者の皆様が抱えるであろう以下の関心事について、深く掘り下げて解説していきます。

  • 長嶋茂雄さんが遺したとされる具体的な財産の内容と推定総額はいくらなのか?
  • 法的に遺産を相続する権利を持つのは誰で、相続のプロセスはどのようになるのか?
  • 長嶋一茂さんがメディアで語った「遺産放棄」は本当に可能なのか、その背景にある家族との関係性とは?
  • 「長嶋茂雄一般財団法人」とはどのような組織で、設立の目的や遺産相続との関連性は?
  • 複雑といわれる長嶋家の相続問題の真相と今後の展望は?

本記事を通じて、ミスタープロ野球・長嶋茂雄さんの遺されたもの、そしてその未来について、より深い理解を得ていただけることでしょう。

目次

1. 長嶋茂雄の財産はどのくらいある?

国民栄誉賞を受賞し、日本中に愛された長嶋茂雄さん。その輝かしいキャリアを通じて築き上げられた財産は、一体どれほどの規模になるのでしょうか。報道されている情報を基に、その推定総資産額や主な内訳について詳しく見ていきましょう。長嶋さんの財産には、多くの人が関心を寄せています。

1-1. 推定される総資産額とその根拠は何か

複数のメディア報道によると、長嶋茂雄さんの総資産約20億円に上ると推定されています。この巨額な資産は、主に現役時代からの契約金や年俸、監督としての報酬、そして数多くのCM出演料や講演料などによって形成されたと考えられます。さらに、これらの資金を元にした不動産投資なども資産規模を拡大させた要因の一つでしょう。

2019年4月の雑誌「FLASH」や2024年8月の「週刊文春」などの報道では、不動産だけでも17億円以上の価値があると報じられており、これに金融資産や長嶋茂雄さんの肖像権を管理する「株式会社オフィスエヌ」からの収入などを加味すると、総額20億円という数字は決して非現実的なものではないと推測されます。長嶋さんの名前そのものが持つブランド価値も、無形の財産として計り知れないものがあったといえます。一体、誰がこれらの財産を管理し、今後どのように扱われていくのでしょうか。

1-2. 主な不動産資産の詳細(田園調布の自宅など)はどこか

長嶋茂雄 自宅 田園調布
長嶋茂雄 自宅 田園調布

長嶋茂雄さんの資産の中核を成すのは、東京都内の一等地に所有する複数の不動産です。その中でも特に有名なのが、東京都大田区田園調布にある自宅でしょう。この豪邸は、1971年に新築されたもので、敷地面積約590平方メートル、レンガ風の瀟洒な地上2階地下1階建ての建物です。報道によれば、この田園調布の自宅だけでも土地・建物を合わせて6億円以上の価値があるとされています。2022年に長嶋さんが体調を崩されてからは、1階部分をバリアフリー化するなど、晩年を過ごすための配慮もなされていました。この自宅は、長嶋さんの個人事務所である「株式会社オフィスエヌ」の事務所も兼ねていたと報じられています。

その他にも、世田谷区上北沢にはかつての旧居があり、現在は建て替えられてマンションになっている物件や、保養地として知られる箱根にも別荘を所有していたとされています。これらの不動産だけでも、合計で十数億円規模に達する可能性が指摘されており、長嶋さんの資産がいかに大きなものであったかがうかがえます。これらの不動産が今後、誰の名義になり、どのように活用されていくのかが注目されます。

1-3. 金融資産や権利収入はどれくらいあったのか

不動産以外にも、長嶋茂雄さんは相当額の金融資産を保有していたと考えられます。読売ジャイアンツの終身名誉監督としての報酬は年間1億円弱に達していたとの報道もあり、これは長年にわたる安定した収入源となっていたでしょう。また、文化功労者としての年金も年間350万円ほどあったとされています。

さらに見逃せないのが、肖像権に関する収入です。長嶋茂雄さんの名前や写真は、数多くの商品や広告に使用されてきました。これらの肖像権は、次女の長島三奈さんが代表取締役を務める「株式会社オフィスエヌ」が一括して管理しており、そこから得られる収益も莫大なものであったと推測されます。オフィスエヌは、長嶋家の資産管理会社としての側面も持っていたと考えられ、その収益の帰属や分配が、今後の遺産相続においても重要なポイントとなる可能性があります。いつ、どのような契約でこれらの権利がオフィスエヌに移管されたのか、その詳細も気になるところです。

2. 遺産相続はどうなる?相続人は誰?三奈さんになる?

長嶋茂雄 次女 三奈 スポーツ報知
長嶋茂雄 次女 三奈 スポーツ報知

長嶋茂雄さんが遺された莫大な財産は、一体誰に、そしてどのように受け継がれていくのでしょうか。遺産相続のプロセスや法的な相続人の構成、さらには喪主を務めた人物から見える背景など、複雑な要素が絡み合っています。ここでは、長嶋家の遺産相続の基本的な枠組みと、注目されるポイントについて解説します。多くの人が、長嶋家の相続の行方、特に誰が相続人になるのかについて知りたがっています。

2-1. 法定相続人とその構成はどうなっているのか

長嶋茂雄さんの妻である亜希子さんは2007年9月18日に既に亡くなられています。そのため、今回の遺産相続における法定相続人は、長嶋さんと亜希子さんの間に生まれた4人の子供たちとなります。具体的には以下の4名です。

  • 長男:長嶋一茂(ながしま かずしげ)さん(1966年1月26日生まれ)- 元プロ野球選手、現在はタレントとして幅広く活躍。
  • 長女:長嶋有希(ながしま ゆき)さん(1967年頃生まれ)- 一般人とされており、メディアへの露出はほとんどありません。過去には「オフィスエヌ」の役員を務めていた時期もあったと報じられています。
  • 次女:長島三奈(ながしま みな)さん(1968年6月3日生まれ)- 元テレビ朝日アナウンサーで、スポーツキャスターとして活躍。父・茂雄さんの個人事務所「株式会社オフィスエヌ」の代表取締役も務めています。
  • 次男:長島正興(ながしま まさおき)さん(1970年9月26日生まれ)- 元レーシングドライバーで、現在は環境活動家として活動されています。

民法の規定に基づけば、これらの子供たち4人がそれぞれ4分の1ずつの法定相続分を持つことになります。仮に総資産が20億円とすれば、単純計算で一人あたり約5億円を相続する権利があるということになります。ただし、これは遺言書の有無や、後述する一茂さんの「相続放棄」の意向、そして財団への寄付などによって変動する可能性があります。

2-2. 妻・亜希子さんの死去と相続への影響はあったのか

長嶋茂雄さんの妻、長嶋亜希子(ながしま あきこ)さんは、2007年9月18日に64歳で心不全のため亡くなっています。亜希子夫人は、三か国語を操る才女として知られ、1964年の東京オリンピックでコンパニオンを務めていた際に長嶋茂雄さんと出会い、結婚。以後、4人の子供を育て上げ、ミスターを陰で支え続けました。その聡明さと献身ぶりは多くの人に知られています。

亜希子さんが既に亡くなっているため、今回の長嶋茂雄さんの遺産相続においては、亜希子さん自身が相続人となることはありません。相続権は子供たち4人に直接移ることになります。もし亜希子さんがご存命であった場合、配偶者として法定相続分の2分の1(この場合は子供たちが残りの2分の1を均等に分ける)を相続する権利がありましたが、現状では子供たちのみが相続人となります。

亜希子さんの死去は、長嶋家の家族関係や資産管理にも影響を与えたと考えられます。特に、亜希子さんが代表を務めていた「株式会社オフィスエヌ」の代表取締役を次女の三奈さんが引き継いだことは、その後の資産管理体制において重要な意味を持っていたと言えるでしょう。なぜ亜希子さんが亡くなった後、三奈さんがその役割を担うことになったのか、その経緯も家族関係を理解する上で鍵となります。

2-3. 喪主が次女・三奈さんである理由とは何か

2025年6月3日の長嶋茂雄さんの逝去後、葬儀・告別式は近親者のみで執り行われ、その際の喪主は次女の長島三奈さんが務めました。通常、家督を継ぐという意味合いや社会的な慣習から長男が喪主を務めるケースが多い中で、次女が喪主となったことは、長嶋家の内部事情や資産管理の実権を誰が握っているかを示唆するものとして注目されています。

三奈さんは、母・亜希子さんの逝去後、父・茂雄さんの個人事務所であり資産管理会社でもある「株式会社オフィスエヌ」の代表取締役に就任し、献身的に父の晩年を支えてきました。公の場での長嶋さんの活動をサポートし、健康管理にも気を配るなど、事実上の後見人のような役割を担っていたと報じられています。この長年にわたる父への貢献と、資産管理の実務を担ってきた実績が、三奈さんが喪主を務めるに至った大きな理由であると考えられます。

また、後述する長男・一茂さんと父・茂雄さんとの間の確執や、一茂さん自身の「遺産放棄」の意向も、三奈さんが喪主となる上で影響した可能性は否定できません。家族間の合意のもと、最も適任である三奈さんがその大役を担ったと見るのが自然でしょう。この決定は、今後の遺産分割や「長嶋」ブランドの継承において、三奈さんが中心的な役割を果たしていくことを強く印象づけるものとなりました。いつからこのような体制が事実上決まっていたのか、その背景にはどのような話し合いがあったのでしょうか。

3. 一茂が遺産放棄?過去の発言は本当なのか?

長嶋茂雄さんの長男であり、タレントとしてもお茶の間の人気者である長嶋一茂さん。彼が過去にメディアで公言した「遺産放棄」という言葉は、大きな注目を集めました。果たしてこの発言は法的に有効なのでしょうか。そして、なぜ一茂さんはそのような意思を示したのでしょうか。その背景には、父・茂雄さんや他の家族との複雑な関係が深く関わっているとされています。ここでは、一茂さんの遺産放棄発言の真相と、その裏に隠された家族の物語に迫ります。

3-1. 長嶋一茂さんの「相続放棄」発言の経緯と内容はどのようなものか

長嶋一茂さんは、過去に複数回、テレビ番組などで父・長嶋茂雄さんの遺産相続に関して「相続放棄している」という趣旨の発言をしています。例えば、2019年9月29日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」では、「おれは前、東野君にも言ったじゃん。もう遺産放棄しているって。相続に関しては。実家の方はね」と明言しました。また、2022年6月に出演した同番組でも、同様に「うちは相続放棄をかなり前からしてるんで、興味がないですね」と語っています。

これらの発言は、国民的スターの長男という立場でありながら、巨額の遺産に対する執着を見せない姿として、一部では潔いと受け止められました。しかし、同時に、なぜそのような選択をするのか、家族との間に何か問題があるのではないかという憶測を呼ぶことにもなりました。一茂さんは、これらの発言の中で、兄弟間での揉め事を避けたいというニュアンスや、自身の資産は自分で築くという独立心を示唆するようなコメントも残しています。具体的にいつ、どのような形で「放棄」の意思を家族に伝えたのか、あるいは法的な手続きを踏んだのかについては、公にはされていません。

3-2. 専門家が指摘する「生前の相続放棄」の法的有効性は

長嶋一茂さんが公言している「生前の相続放棄」ですが、日本の法律(民法)上、被相続人が亡くなる前に相続人が相続放棄をすることは原則として認められていません。相続放棄は、相続が開始された後(つまり被相続人が亡くなった後)に、相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に、家庭裁判所に申述することによって初めて法的な効力を持ちます。

したがって、一茂さんがテレビ番組などで「相続放棄している」と発言したとしても、それ自体が法的に有効な相続放棄とはなりません。これはあくまで一茂さん個人の意思表明であり、長嶋茂雄さんが亡くなられた今、改めて正式な手続きを踏まない限り、一茂さんは法定相続人として相続権を保持していることになります。もし一茂さんが本気で相続を放棄したいのであれば、2025年6月3日の長嶋茂雄さんの逝去から3ヶ月以内、つまり2025年9月3日までに家庭裁判所で相続放棄の申述を行う必要があります。

ただし、例外として「遺留分の放棄」であれば、被相続人の生前に家庭裁判所の許可を得て行うことが可能です。遺留分とは、法定相続人に最低限保障される遺産の取り分のことです。一茂さんの発言がこの遺留分の放棄を指している可能性もゼロではありませんが、一般的に「相続放棄」という言葉でメディアで語られている内容からは、全般的な相続権の放棄を意図していると解釈するのが自然でしょう。いずれにせよ、法的な観点から見ると、現時点では一茂さんの「相続放棄」は確定したものではないと言えます。

3-3. なぜ一茂さんは遺産放棄を示唆したのか?その背景にある確執とは何か

長嶋一茂さんが「遺産放棄」を示唆する背景には、父・茂雄さんや妹の三奈さんら家族との間に長年にわたる確執が存在すると広く報じられています。その関係悪化は、単なる親子間の意見の相違というレベルを超え、法的な争い寸前にまで発展したとされる問題も含まれています。

一茂さんは2021年11月発売の雑誌「ゲーテ」のエッセイで、「父とは、もう13年会っていない」「生きているうちに父と会うことは、もう二度とないだろう。父だけでなく、妹達や弟とも10年以上顔を合わせていないし、連絡もとっていない」と衝撃的な告白をしています。この「13年会っていない」という発言から逆算すると、2008年頃から父との直接的な交流が断絶していることになります。この時期は、後述する「記念品売却事件」や「商標権問題」が表面化した時期と重なります。

一茂さん自身、父・茂雄さんとの関係について「野球こそが人生」という父と、「もう野球こそが人生と言えない」自分との間に埋められない溝があったことを示唆する発言もしています。偉大な父を持つがゆえのプレッシャー、プロ野球選手としてのキャリア、そして引退後のタレントとしての生き方など、様々な要因が複雑に絡み合い、家族との間に距離が生まれてしまったのかもしれません。遺産放棄の示唆は、こうした複雑な家族関係や確執から距離を置き、精神的な負担を軽減したいという一茂さんの思いの表れである可能性も考えられます。

3-4. 記念品売却事件と商標権問題の真相はどこにあるのか

長嶋一茂さんと父・茂雄さん及び他の家族との確執を決定的にしたとされるのが、「記念品売却事件」と「『長嶋茂雄』商標権問題」です。

「記念品売却事件」は、2009年頃に報じられました。一茂さんが、父・茂雄さんのMVP盾や新人王トロフィー、さらには故・亜希子夫人の遺品や一茂さん自身の卒業証書など、多数の貴重な記念品を家族に無断で福井県の実業家に売却したとされる問題です。売却額は数千万円から1億円以上ともいわれ、これらの品々は一時「スポーツ・ミュージアム山田コレクション」として展示されていました。この一件は、特に父の看病を献身的に行っていた次女・三奈さんの強い怒りを買ったとされています。大切な思い出の品々が金銭に換えられたことへの失望感が、家族間の溝を深めたと考えられます。

「『長嶋茂雄』商標権問題」も同時期に起こりました。一茂さんの妻が代表を務める会社(あるいは一茂さんの個人事務所「ナガシマ企画」)が、「長嶋茂雄」の名前を商標として出願・登録したことに対し、茂雄さん本人や三奈さんが代表を務める「オフィスエヌ」側が強く反発しました。茂雄さんは「一茂から騙しうちにあった」とまで述べたと報じられ、メディアを通じて「オフィスエヌで(肖像権などを)一括して行う」との通知文書を出す事態にまで発展しました。最終的にこの商標権は一茂さん側が放棄したものの、家族間の信頼関係に大きな傷跡を残しました。

これらの事件は、単に金銭的な問題だけでなく、「長嶋茂雄」というブランドの管理権や、家族としての思い出や絆のあり方を巡る深刻な対立であったと言えるでしょう。これらの出来事が、一茂さんの「遺産放棄」発言や、父との長期間の絶縁状態に繋がった大きな要因であることは想像に難くありません。

4. 長嶋茂雄の新財団の正体とは?

長嶋茂雄さんの晩年において、一つの注目すべき動きがありました。それは、自らの名を冠した「長嶋茂雄一般財団法人」の設立です。この新財団は一体どのような目的で設立され、誰が運営に関わっているのでしょうか。そして、この財団の存在が、長嶋さんの巨額な遺産相続や税金対策にどのように関連してくるのか、その謎に迫ります。多くの人々が、この新財団の役割と今後の活動に関心を寄せています。

4-1. 「長嶋茂雄一般財団法人」設立の目的と概要は何か

長嶋茂雄一般財団法人」は、2023年5月16日(登記簿上は5月22日)に設立されました。法人番号は8010805003024で、主たる事務所の所在地は東京都大田区田園調布3丁目29番19号、つまり長嶋茂雄さんの自宅と同一です。設立時の代表理事は長嶋茂雄さんご本人でした。

登記簿に記載されている財団の主な目的は、「野球を主体に広くスポーツ全般への競技の普及、振興を図り、もって国民の心身の健全な発達及び豊かな人間性を涵養することに寄与する」とされています。具体的には、児童や若者に対する野球及びスポーツ全般の競技力向上を目指す事業、スポーツを通じた健康増進や地域社会の活性化に資する事業、スポーツに関する調査研究や指導者の育成事業などが掲げられています。

この財団の設立は、長嶋さんが野球界や社会全体に対して長年抱いてきた恩返しの気持ちや、未来の世代への育成にかける情熱を具現化するものであると解釈できます。しかし、その設立時期や役員構成などから、単なる社会貢献活動に留まらない、別の目的も含まれているのではないかという見方も存在します。

4-2. 財団の役員構成と運営の実態は誰が担うのか

「長嶋茂雄一般財団法人」の設立時の役員構成を見ると、代表理事は長嶋茂雄さんご本人でしたが、評議員3名、理事2名(代表理事を除く)、監事1名が名を連ねています。興味深いのは、これらの役員の中に、長嶋さんの子供たち、つまり一茂さん、有希さん、三奈さん、正興さんの名前が直接的には見当たらない点です(2024年8月時点の報道)。

役員には、元報知新聞社の専務で長嶋さんと長年にわたり親交の深い人物や、「オフィスエヌ」の事務職員とされる女性、そして長嶋家のファミリー企業「エムツー(旧・寿莉亜)」でも監査役を務めていた男性など、ミスターの側近とされる人物が含まれていると報じられています。これは、財団の運営において長嶋さんの意向を忠実に反映させるための布陣であると考えられます。

実質的な運営については、父・茂雄さんの晩年を公私にわたり支え、「オフィスエヌ」の代表として資産管理にも深く関与してきた次女の長島三奈さんが中心的な役割を担っていく可能性が高いと見られています。実際に、2025年6月に財団が能登半島地震の被災地の高校へ野球用具を寄贈した際には、三奈さんが現地に赴き、長嶋さんのメッセージを代読しています。役員名簿に名前がなくとも、三奈さんが父の遺志を継ぎ、財団の活動を実質的に推進していくキーパーソンとなることは間違いないでしょう。今後、財団の理事構成に変更があるのかどうかも注目点です。

4-3. 財団設立と遺産相続、税金対策との関連性は

「長嶋茂雄一般財団法人」の設立は、長嶋さんの野球界への貢献や社会貢献活動という表向きの目的の他に、遺産相続税金対策といった側面も多分に含んでいると考えられます。著名人が自身の財産を管理・承継するために財団を設立するケースは決して珍しくありません。

一般的に、個人が所有する財産を財団に寄付または遺贈することにより、その財産は相続税の課税対象から外れる可能性があります。特に、財団が公益性の高い活動を行い、一定の要件を満たせば、税制上の優遇措置を受けることができます。長嶋さんの場合、推定20億円ともいわれる巨額の資産をそのまま相続すると、莫大な相続税が発生することが予想されます。財団を通じて資産の一部または大部分を社会に還元する形を取ることで、相続税の負担を軽減しつつ、「長嶋茂雄」の名前と遺志を永続的に社会に残すという意図があったのではないでしょうか。

また、財団という形にすることで、特定の個人への財産の集中を避け、親族間の無用な争いを未然に防ぐという効果も期待できます。役員の選任や事業内容の決定を通じて、長嶋さんの意向に沿った形での資産活用が可能になります。一茂さんが「相続放棄」の意向を示していることや、長嶋家の複雑な関係性を考慮すると、この財団設立は、ミスター流の「終活」の一環であり、円満な資産承継と自身のレガシーの確立を目指した戦略的な一手であったと見ることもできるでしょう。ただし、財団の運営が不透明であったり、親族に不当な利益を与えるような形になったりした場合は、税務当局から指摘を受ける可能性もあるため、今後の財団運営の透明性が重要となります。

5. まとめ:長嶋茂雄さんの遺産と家族の未来

ミスタープロ野球・長嶋茂雄さんの逝去は、日本中に大きな悲しみをもたらしました。そして今、その莫大な財産と遺産相続の行方、複雑な家族関係に多くの関心が寄せられています。本記事では、以下の点について詳しく見てきました。

  • 長嶋茂雄さんの財産:推定総資産は約20億円とされ、その中心は田園調布の自宅をはじめとする不動産資産、そして終身名誉監督としての報酬や肖像権収入などです。
  • 遺産相続の枠組みと相続人:法定相続人は長男・一茂さん、長女・有希さん、次女・三奈さん、次男・正興さんの4人の子供たちです。喪主は次女の三奈さんが務め、資産管理の中心的な役割を担っていることがうかがえます。
  • 長嶋一茂さんの「遺産放棄」:一茂さんがメディアで公言している「遺産放棄」は、現時点では法的に有効なものではなく、正式な手続きが必要です。その背景には、父・茂雄さんや他の家族との長年にわたる確執、「記念品売却事件」や「商標権問題」などが影響していると見られます。
  • 長嶋茂雄一般財団法人:2023年に設立されたこの財団は、野球振興などの社会貢献を目的としつつ、遺産相続や税金対策、そして「長嶋」ブランドの永続化という側面も持つと考えられます。次女の三奈さんが実質的な運営を担っていくと予想されます。
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この記事を書いた人

こんにちは、地元めしが大好きなクオーゼイです。

IT業界の片隅で働きながら、人生の潤いを「食」と「情報」に求めて生きています。

美味しいもののためなら、どこへでも!気になるお店やグルメイベントがあれば、フットワーク軽く駆けつけます。食レポには自信アリ。

そして、もう一つの好物が「情報」。特に、華やかな芸能界の裏側や、ニュースの行間から見えてくる社会の動きには目がありません。生い立ちが理由…というわけではないですが、政治や公務員の世界に関する「ここだけの話」も、色々知っていたりします。(ブログでどこまで書けるかは、試行錯誤中です!)

ここでは、絶品グルメ情報はもちろん、テレビや新聞だけでは分からない芸能・時事ネタの裏側(?)や、IT業界の小ネタなどを、ざっくばらんに語っていきます。

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