
2025年6月13日、元フジテレビアナウンサーで現在はフリーとして活躍する渡邊渚さんが、自身のインスタグラムで「重症の霰粒腫(さんりゅうしゅ)」を両目に発症したことを公表しました。眼帯姿の写真とともに明かされた突然の告白に、多くのファンから心配の声が上がっています。
渡邊渚さんを苦しめている「霰粒腫」とは、一体どのような病気なのでしょうか。多くの人が混同しがちな「ものもらい」との違いや、なぜ「重症」と診断されたのか、その理由が気になるところです。また、渡邊さん自身が言及した「ストレス」や「抵抗力の低下」は、発症にどう関わっているのでしょうか。
この記事では、渡邊渚さんが罹患した「重症の霰粒腫」について、以下の点を徹底的に調査し、詳しく解説していきます。
- 渡邊渚さんが公表した病気「重症の霰粒腫」の正体とは?
- 発症の理由や原因は?過去の体調不良(PTSD)との医学的関連性
- 「重症」とはどんな状態?最悪の場合どうなるのか?
- 今後の治療法や活動への影響について
本記事を通じて、渡邊渚さんの病状に関する正確な情報を得ていただき、霰粒腫という病気への理解を深める一助となれば幸いです。
1. 渡邊渚が公表した病気「重症の霰粒腫」とは何か?

まずは、渡邊渚さんが自身の言葉でどのように病状を報告したのか、その背景にある思いに触れながら、医学的な観点から「重症の霰粒腫」を解き明かしていきます。「ものもらい」という身近な病気と間違えられやすいですが、その本質は大きく異なり、正しい理解が重要となります。
1-1. 渡邊渚のインスタグラムでの告白内容
2025年6月13日、渡邊渚さんは自身のインスタグラムのストーリーズ機能を通じて、ファンや関係者に向けて病状を報告しました。投稿されたのは、白いワントーンコーデに身を包み、左目に白い眼帯をしたご自身の写真でした。その写真に添えられたテキストは、彼女らしい気丈さとユーモアを交えつつも、深刻な状況を伝えるものでした。
「重症の霰粒腫(しかも両目)になって今日は眼帯に合う白のワントーンコーデ!」
「…というのは後付けです笑」と続け、「しばらくこんな感じの写真や映像になります」と、今後の活動にも影響が出ることを示唆しました。この突然の告白は、日刊スポーツやスポニチアネックスといった大手ニュースサイトでも即座に取り上げられ、多くの人々が知ることとなりました。
さらに重要なのは、続く投稿で明かされた、この病気が自身の長引く体調不良と密接に関連しているという点です。
「2年前に体調崩してから、体力も減って免疫力も落ちたから、微熱が続いたり、感染症にかかりやすかったり。今回の目も、ストレスや抵抗力の低下を指摘されたので、身体を強くしたいな~と思います!」
そして、「みなさんも身体の不調に気をつけて、(難しいかもしれないけど)ストレスフリーな日々を過ごしましょう!」と、ファンへの気遣いも見せました。この一連の投稿から、今回の霰粒腫は突発的なものではなく、2023年夏から続く深刻な体調不良の延長線上にある、身体からの危険信号であることが強くうかがえます。
1-2. 霰粒腫とはどんな病気?ものもらいとの違い
「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」という病気について、正確に理解している人は少ないかもしれません。まぶたが腫れるとすぐに「ものもらい」と思いがちですが、霰粒腫は全く異なるメカニズムで発生します。
私たちのまぶたの縁には、上下合わせて数十個の「マイボーム腺」という器官が並んでいます。このマイボーム腺は、涙の表面に油の層を作ることで涙の蒸発を防ぎ、目の潤いを保つという非常に重要な役割を担っています。
霰粒腫(さんりゅうしゅ)とは、このマイボーム腺の出口が何らかの理由で詰まってしまうことで発症します。出口を失った脂(皮脂)は腺の中にどんどん溜まっていき、やがて袋状のしこりを形成します。この溜まった脂が周囲の組織に漏れ出すと、体はそれを異物とみなし、炎症反応を起こして取り囲もうとします。この結果生じるのが「肉芽腫(にくげしゅ)」と呼ばれる硬いしこりで、これが霰粒腫の正体です。細菌感染が原因ではないため「無菌性」の炎症とされています。
一方、「ものもらい」として知られる「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」は、まぶたの毛穴や汗腺、あるいはマイボーム腺そのものに黄色ブドウ球菌などの細菌が感染することで起こる、急性の化膿性炎症です。両者の違いをより詳しく見てみましょう。
項目 | 霰粒腫(さんりゅうしゅ) | ものもらい(麦粒腫) |
---|---|---|
原因 | マイボーム腺の詰まり(無菌性の慢性炎症) | 細菌感染(化膿性の急性炎症) |
主な症状 | まぶたの深くにできる硬いしこり。軽い異物感や腫れ。 | まぶたの縁が赤く腫れる。強い痛み、かゆみ、熱感、膿点。 |
痛み | ほとんどないか、あっても軽い。炎症が強い場合を除く。 | まばたきや圧迫で強い痛みを感じる。 |
経過 | 数週間から数ヶ月、時にはそれ以上と長引くことが多い。自然に吸収されることもある。 | 数日から2週間程度で、膿が出て治ることが多い。 |
治療法 | 温罨法、ステロイド点眼・注射、改善しない場合は切開手術で内容物を掻き出す。 | 抗菌薬の点眼・軟膏・内服。膿が溜まれば切開して出す。 |
要するに、霰粒腫は「詰まり」、ものもらいは「感染」が原因であり、痛みが少なく長引くのが霰粒腫の大きな特徴と言えます。
1-3. なぜ「重症」なのか?両目発症が意味すること
渡邊渚さんは自身の状態を、単なる霰粒腫ではなく「重症の霰粒腫」と表現しました。何をもって「重症」と判断されるのでしょうか。これにはいくつかの医学的基準が存在します。
一般的に、霰粒腫の重症度は以下の複合的な観点から評価されます。
- 大きさ(Size): しこりの直径が5mmを超えると「大型」と見なされ、重症度が高まります。大きなしこりは、ただ目立つだけでなく、眼球、特に角膜(黒目)を物理的に圧迫し、視界を妨げたり、恒久的な乱視を引き起こしたりするリスクが格段に上がります。
- 数と場所(Number and Location): しこりが一つだけでなく、複数箇所に多発する場合や、渡邊さんのように両目に同時に発生する場合は、局所的な問題だけでなく、全身的な要因の関与が強く疑われます。医学的な大規模調査では、霰粒腫全体の約21%が両眼性であると報告されており、特に眼瞼炎やマイボーム腺機能不全、そして全身の免疫状態の悪化などが背景にあることが多いとされています。
- 経過(Course): 温罨法(おんあんぽう:温める治療)やステロイド点眼薬といった保存的治療を4~6週間以上続けても、しこりが小さくならない、あるいは逆に大きくなる場合は「難治性」と判断され、より積極的な治療(外科的切開など)が必要となります。
- 合併症(Complication): 内部で細菌感染を併発し、強い痛みや発熱を伴う「急性霰粒腫」に移行した場合や、炎症がまぶた全体に広がる「眼瞼蜂窩織炎」の状態に至った場合は、明らかに重症です。
渡邊さんのケースは、公表された情報だけでも「両目発症」という点で全身的な素因の関与が示唆され、彼女自身が語る「免疫力の低下」という背景を考慮すると、複数のしこりが存在したり、サイズが大きかったり、あるいは治療に抵抗性を示している可能性が考えられます。これらが複合し、「重症」という診断に至ったものと推測されます。
2. 渡邊渚が霰粒腫になった理由・原因はストレスと免疫力低下か?
渡邊渚さんがなぜ「重症の霰粒腫」を発症してしまったのか。その根本的な理由と原因を探ることは、彼女のこれまでの闘病生活を理解する上で非常に重要です。彼女自身の言葉、そして過去に報じられた深刻なトラブルは、この病気の発症と決して無関係ではありません。
2-1. 本人が語る原因「ストレスや抵抗力の低下」
渡邊渚さんは、霰粒腫の直接的な原因として、医師から「ストレスや抵抗力の低下を指摘された」と明確に述べています。これは精神論ではなく、現代医学において確立された「心理神経免疫学(Psycho-neuro-immunology)」の観点から、極めて合理的な説明です。
人間が精神的なストレスに長期間さらされると、体内のシステムに以下のような連鎖的な異常が発生します。
- 自律神経の乱れ: 興奮を司る「交感神経」が優位になり続け、心身が常に緊張状態になります。これにより、血流が悪化し、各器官の機能が低下します。
- ホルモンバランスの崩壊: ストレスに対抗するために、副腎から「コルチゾール」というホルモンが過剰に分泌されます。コルチゾールは短期的には抗炎症作用など有益な働きをしますが、慢性的に分泌が続くと、免疫細胞の働きを抑制してしまいます。
- 免疫システムの機能不全: コルチゾールの影響で、ウイルスや細菌と戦うリンパ球などの免疫細胞の活動が鈍くなります。その結果、渡邊さんが語るように「感染症にかかりやすかったり」「微熱が続いたり」という状態に陥ります。
- 皮脂分泌の異常: ホルモンバランスの乱れは皮脂腺の活動にも影響し、皮脂の分泌量を増やしたり、粘度を高めたりします。これにより、マイボーム腺を含む皮脂腺が詰まりやすくなり、霰粒腫やニキビなどの皮膚疾患のリスクが高まるのです。
つまり、渡邊さんが経験してきたであろう長期的なストレスは、免疫力を直接的に低下させ、同時に皮脂腺のトラブルを引き起こしやすい体質を作り上げてしまった。これが、霰粒腫の根本的な原因であると考えられます。
2-2. 過去の体調不良(PTSD)と免疫機能の医学的関連性
渡邊さんが言及した「2年前の体調不良」は、2023年7月から始まった長期療養を指します。この背景には、週刊文春などによって報じられた、タレントの中居正広さんとの間で起きた深刻な性的トラブルと、それによって引き起こされた「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」の存在がありました。
PTSDは、生命の危機を感じるような強烈な体験(トラウマ)の後に発症する精神疾患であり、その影響は精神面だけに留まりません。トラウマの記憶は脳に深い傷を残し、前述した「HPA軸(視床下部-下垂体-副腎系)」の機能不全を恒常的に引き起こします。これは、体が常に「非常事態宣言」を発し続けているようなもので、免疫システムにとっては壊滅的な状況です。
医学研究では、PTSD患者において以下の免疫学的異常が確認されています。
- 炎症性マーカーの持続的上昇: 体内で常に微弱な炎症が続く状態となり、様々な身体疾患のリスクを高めます。
- 自己免疫疾患リスクの増加: ある軍事研究では、PTSD患者の自己免疫疾患リスクが健常者に比べて58%も高いことが報告されています。免疫システムが自分自身の正常な細胞を攻撃してしまうのです。
- ドライアイ症候群の高頻度発症: PTSD患者では、自律神経の失調により涙の分泌が障害され、ドライアイを発症しやすいことが知られています。ドライアイはマイボーム腺機能不全を悪化させる大きな要因です。
週刊文春の報道によれば、渡邊さんは2023年6月に中居さんとの間で意に沿わない性的行為を受けたとされ、その後に心身の不調をきたし入院。PTSDと診断されたとされています。この一連の出来事が彼女に与えた精神的・身体的ダメージは計り知れず、それが免疫機能の長期的な低下を招き、今回の「両目重症霰粒腫」という形で身体症状として現れたことは、医学的に見て極めて自然な流れであると言えます。
2-3. 一般的な霰粒腫の引き金となる生活習慣とは
全身的なストレスや免疫力低下という根本的な土台に加え、以下のような日常的な要因も霰粒腫の発症や悪化の引き金となります。渡邊さんのケースでも、これらの要因が複合的に関与した可能性があります。
- 不適切なアイメイクとその除去: 特にまつ毛の内側に引く「インライン」やウォータープルーフのマスカラは、マイボーム腺の開口部を直接塞ぐリスクがあります。また、メイク落としが不十分で、ラメや色素、油分がまぶたに残存すると、それが核となって詰まりを引き起こします。
- コンタクトレンズの管理不良: 汚れたレンズの装用は、まぶたの裏側に絶えず細菌や汚れを擦り付けることになり、炎症の原因となります。また、長時間の装用は角膜の酸素不足を招き、目の防御機能を低下させます。
- 食生活の偏り: 揚げ物やスナック菓子、洋菓子などに多く含まれるトランス脂肪酸や飽和脂肪酸の過剰摂取は、血液をドロドロにし、皮脂の質を悪化させることが指摘されています。これにより、マイボーム腺から分泌される脂も固まりやすくなり、詰まりの原因となります。
- 物理的刺激: 花粉症やドライアイで目がかゆいときに、強くこすってしまう行為は、まぶたのデリケートな組織やマイボーム腺に直接ダメージを与え、炎症を引き起こします。
- デジタルデバイスの長時間利用: スマートフォンやPCの画面に集中していると、人間は無意識にまばたきの回数が3分の1から4分の1に減少します。まばたきは、マイボーム腺から脂を押し出すポンプの役割を果たしているため、回数が減ると脂が排出されずに溜まりやすくなります。
心身の不調を抱えている時期は、こうした日々のセルフケアも疎かになりがちです。全身状態の悪化と局所的な要因が重なり合うことで、霰粒腫は発症・悪化へと向かうのです。
4. 霰粒腫が最悪の状態になるとどうなる?失明やがんの可能性も?
「重症の霰粒腫」という言葉は、多くの人に深刻な不安を抱かせます。幸いなことに、霰粒腫は基本的に良性の病変であり、適切に治療すれば大事に至ることはほとんどありません。しかし、治療が遅れたり、極めてまれな経過をたどったりした場合には、視力や、さらには生命に関わる「最悪のシナリオ」も理論的には存在します。ここでは、医学的根拠に基づき、そのリスクを段階的に詳しく解説します。
4-1. 視機能への深刻な影響(恒久的な乱視・眼瞼下垂)
放置された大型の霰粒腫が引き起こす最も現実的で頻度の高い問題は、視機能への不可逆的なダメージです。
- 恒久的な乱視の発生と固定化: 上まぶたにできた大きなしこりは、その重みと硬さで常に角膜(黒目の表面)を上から押し付ける形になります。角膜は本来きれいな球面ですが、この圧迫によってラグビーボールのように歪んでしまいます。これが「乱視」です。一時的な乱視であれば、しこりがなくなれば元に戻りますが、数ヶ月以上にわたって圧迫が続くと、角膜の形状変化が固定化し、手術後も乱視が残ってしまう「恒久的な乱視」となるリスクがあります。これはメガネやコンタクトレンズでの矯正が必要となり、生活の質を大きく低下させます。
- 機械的眼瞼下垂と整容的な問題: しこりそのものの重さでまぶたが垂れ下がり、瞳孔にかかってしまう状態を「機械的眼瞼下垂」と呼びます。視野が狭くなるだけでなく、無意識に眉を上げて物を見ようとするため、頭痛や肩こりの原因にもなります。切開手術でしこりを除去しても、長期間にわたってまぶたの皮膚や挙筋腱膜(まぶたを上げるスジ)が引き伸ばされた影響で、下垂が改善しないことがあります。また、手術による瘢痕(きずあと)が原因で、二重のラインが乱れたり、左右非対称になったりといった美容面での後遺症が残ることもあります。
4-2. 感染症の併発による重篤な合併症
霰粒腫は本来、細菌のいない「無菌性」の炎症ですが、体の抵抗力が落ちているとしこりの中で細菌が二次的に繁殖し、化膿することがあります。この感染が制御不能になると、非常に危険な状態へと進展する可能性があります。
- 眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん): これは、まぶたの感染が、眼球を囲む薄い膜(眼窩隔膜)を越えて、眼球の裏側にある脂肪組織(眼窩)にまで広がった状態です。まぶたはパンパンに腫れ上がり、激しい痛みと高熱を伴います。眼球の動きが悪くなったり、物が二重に見えたり、視力が急激に低下したりします。この状態を放置すると、感染がさらに奥へと進み、失明に至るリスクがあります。
- 頭蓋内への波及(脳膿瘍・髄膜炎): 眼窩と脳は、血管や神経を通じて近接しています。そのため、眼窩蜂窩織炎の炎症が脳にまで達すると、脳内に膿の塊を作る「脳膿瘍」や、脳を覆う膜が炎症を起こす「髄膜炎」といった、生命を直接脅かす病態を引き起こすことがあります。
- 海綿静脈洞血栓症(かいめんじょうみゃくどうけっせんしょう): これは眼窩蜂窩織炎から起こりうる最悪の合併症の一つです。眼窩の血液が集まる頭蓋内の太い静脈「海綿静脈洞」に、感染によって血の塊(血栓)が詰まってしまう病気です。激しい頭痛、意識障害などを引き起こし、死亡率は20~30%と非常に高く、救命できても視力障害などの重い後遺症が残ることが多いとされています。
これらの感染性合併症は極めてまれですが、糖尿病や免疫不全などの基礎疾患がある場合はリスクが高まります。霰粒腫が急に赤く腫れて痛みを伴い始めたら、軽視せずに直ちに眼科を受診することが重要です。
4-3. 最も警戒すべき悪性腫瘍(脂腺がん)の見逃し
「何度も同じ場所に再発する」「手術で取ったはずなのに、また大きくなってきた」という難治性の霰粒腫の場合、医師が最も警戒するのが、悪性腫瘍が霰粒腫のふりをしている「マスカレード症候群(偽装症候群)」です。
霰粒腫と最も見分けがつきにくいがんは「脂腺がん(Sebaceous gland carcinoma)」です。これはマイボーム腺そのものから発生する皮膚がんであり、特に高齢者の上まぶたに好発します。初期症状が霰粒腫と酷似しているため、何ヶ月も霰粒腫として治療され続け、診断が大幅に遅れるケースが後を絶ちません。
脂腺がんを疑うサインには、以下のようなものがあります。
- 高齢者(特に60歳以上)に発症した治りにくいまぶたのしこり。
- しこりが黄色みを帯びている。
- まつ毛が抜け落ちている(睫毛脱落)。
- 霰粒腫の切開手術をしても、すぐに再発する。
脂腺がんは、局所での再発を繰り返し周囲の組織を破壊するだけでなく、リンパ節や肺、肝臓などに転移する能力を持つ悪性度の高いがんです。診断が遅れると5年生存率が50%以下になるという報告もあり、早期診断・早期治療が何よりも重要です。そのため、治りの悪い霰粒腫に対しては、安易に様子を見るのではなく、組織の一部を採取して調べる「生検(病理組織検査)」が強く推奨されます。
渡邊渚さんは28歳と若いため、脂腺がんのリスクは極めて低いと考えられますが、霰粒腫という病気が内包する最も深刻なリスクとして、このような可能性が存在することは知っておくべきでしょう。
5. まとめ
この記事では、元フジテレビアナウンサーの渡邊渚さんが公表した「重症の霰粒腫」について、その病気の正体、考えられる原因、そして最悪の場合に至るリスクまで、医学的な知見を交えながら網羅的に解説しました。
最後に、本記事で明らかになった重要なポイントを改めてまとめます。
- 渡邊渚さんの病名は「両目の重症霰粒腫」: 2025年6月13日、自身のSNSで公表。単なる目の不調ではなく、全身状態が関わる深刻なものであることが示唆されました。
- 霰粒腫の正体: 細菌感染による「ものもらい」とは異なり、涙の脂を出す「マイボーム腺」が詰まることで生じる無菌性のしこり(肉芽腫)です。痛みが少なく、長引きやすいのが特徴です。
- 「重症」と判断される理由: しこりが大きい(直径5mm以上)、複数ある、両目に発症、治療に抵抗性を示す、といった場合に重症と判断されます。渡邊さんの「両目発症」は、全身的な素因が強く影響しているサインです。
- 発症の根本的な原因は「ストレスと免疫力低下」: 渡邊さん自身が語る通り、長期的なストレスが発症の最大の原因と考えられます。特に、過去に患ったPTSDによる心身への深刻なダメージが、免疫システムを著しく低下させ、霰粒腫ができやすい体質を作り出した可能性が極めて高いです。
- 最悪のシナリオとは?: 極めてまれですが、放置すると①恒久的な乱視や眼瞼下垂といった視機能障害、②感染症を併発し失明や生命に関わる事態、そして③悪性腫瘍(脂腺がん)の見逃しといった深刻なリスクが存在します。
コメント